2008/07/13

kj結婚を機会に自分の中のDragon Ashを総括する(下)~Dragon AshとHip-Hop~

【Dragon AshとHip-Hop】
Dragon Ashと言えば、ヒップホップとの関係は、なんだかんだ言いながら切り離せません。自分の最初のDragon Ashの認知としては、やはりヒップホップとしての認知です。

【Dragon Ash以前】
Dragon Ashデビュー前に聞いていた日本のヒップ・ホップと言えば、スチャダラパー、EAST END×YURIなどを聞いていましたが、やはりスチャダラはおチャラけている、EAST END×YURIはカジュアル過ぎるという印象でした。やはり、当時の'90年代のアメリカのヒップホップを聞いていればもっとハードコアでかっこいいものを日本でも聞きたいと思うものです。

そこで自分が出会ったのがMURO,TwigyなどがやっていたMicrophone Pagerです。'95年当たりでしょうか?"Don't Turn Off Your Light"というアルバムで、特にTwigyの甲高いある種ヒステリックなフローが印象でした。けどもこれらのハードコアなヒップホップは、自分的にはハードすぎるのかトラックが基本的に陰鬱なので、自分が感情移入して聞くには違和感がありました。(これはこれで好きなんですけどね・・・)

しかしながら、90年代も後半になってくると、当時ジャパニーズR&Bと呼ばれていたアーティスト(Misha, Birdなど)のトラックに日本のハードコアなラッパーがフィーチャリングで参加するようになって来ました。Misiaの当初のシングル群のRemixにはMUROやキングギドラのK-DUB SHINE、Birdの曲にもSUIKEN,ZEEBRAなどが参加しています。これらはラップがかっこいいながらも、トラックは基本的にキャッチーなものが多く、日本のハードコアなラップがとても聞きやすい状況が生まれてきました。

【Dragon Ashブレイク時】
そんな90年代後半、日本のラップシーンにヒップホップ界からではなく、ロック的なアプローチからのラップをするミュージシャンが出てきたということを何かの音楽雑誌では見たことありましたが、Dragon Ashという名前だけは気にはなる存在となりました。

そんな噂になっていたDragon Ashに初めて衝撃を受けたのは、あの"Let Yourself Go, Let Myself Go"です。形態はロックバンドですがDJを取り入れ、ファッションもどちらかと言えばB系な感じが、何とも新鮮でたちまちDragon Ashのファンとなりました。

それからは畳み掛けるように、Steady & Co.名義のプロデュース活動、feat.Kenjiとしてのラップ・フィーチャリングなど、いわば日本版ヒップホップソウル的なアプローチで日本のミュージックシーンを席巻してきました。

また、ZEEBRA,Acoをフィーチャリングした"Grateful Days"は、今ではすっかり封印されていますが、KenjiとZeebraのカラーの違いがわかりやすいラップの掛け合いと、Acoのソウルフルなヴォーカルが相まって、日本でもアメリカのようなヒップホップなソウルが誕生したという点で自分としてはとてもエポックメイキングな曲でした。

当時の日本の音楽のなかで一番ジャンルをまたにかけていたのでは?と思われます。

【morrow以降】
と、"Viva"から"Lily Of Da Valley"まではシングルもアルバムもその他kj関連作品はほとんど買って聞いていました。もちろんヒップホップ的なあるいはラウドなラップミュージックとしてですけども。しかし、morrow以降はいわゆるキングギドラの「公開処刑」以降になると思いますが、当時はそのような事件があったということは知りませんでした。たんにヒップホップ的な路線を変えたんだな?としか思っておらず、Dragon Ashからは少し離れていました。

が、2006年ラテン的要素を強めつつも、"夢で逢えたら"などえらくアコースティックな曲を出したりと気になっていたところに、ひょんなことからラテンフレヴァーの完成形である"Independiente"を買ったんですが、このラウドでないオーガニックな高揚感にすっかりハマってしまいました。それから、改めて"Harvest"以降のアルバムを聴くようになりました。ZEEBRAとの一件もこのあたりにちゃんと知ったという感じでしょうか?

【Summer Tribe】
自分はこの曲凄く好きでヘビロテでした。トラックが自分の好きなメロウなヒップホップトラックというのがとてもツボでした。似た感じの曲でいくと、MIHOの"DROP by DROP"に入っているメロウヒップホップ系のトラックでしょうか? かつBotsのスクラッチもえらくかっこいいと思っていたのですが、まさかZEEBRAのFlowのパクリとは全然思ったことも無かったんですが、たぶん本人が認めているんでしょうからそうなんでしょう。しかし、PVは今見ても結構かっこいいです。

【今後のDragon Ash】
別にkjにヒップホップを回顧的に望んでいるわけでもなんでもないんですが、Rio de Emotionまでは歌い方にも独特のフローがあったんですが、また、"Independiente"に至ってはラップはかけらも無いんですが、歌い方のフローがカッコよかったんですが、最近出した"Velvet Touch"は、そういうのがすっかりなくなってしまいました…

いずれにしても、"Viva"以降、それぞれのアルバムに新たな音楽的アプローチによる個性があり、良くも悪くもサプライズがあったのですが、この調子だとサプライズが期待できないのが不安です。と言いつつも期待を裏切ってくれることを期待していますが…

何をにわかファンが偉そうに!と思われる方もいるかと思いますが、あまりマンセーな意見というのも逆に参考にならないと思い、徒然にざっくばらんに今思うことをkj結婚を機会に書かせていただいた次第です。kjも30近くなりパパになるということですが、祝福するとともに、DAの更なる躍進を期待します。(自分がこの年でDAのファンでいられるのはIKÜZÖNEさんとHIROKIさんががんばっているからかもしれませんけどもw)

前の関連記事
2008/07/07 MEGUMIがDragon Ashのkjのお嫁さんとして人気がない理由
2008/07/07 kj結婚を機会に自分の中のDragon Ashを総括する(上)
2008/06/18 Dragon Ash "Velvet Touch" あまりに能天気な憂いのないラテンナンバーは今のkjの心境?

1 件のコメント:

Airi さんのコメント...

いろんな点でめっちゃ同感です。
いつからかしっとりに流れてきたDAだけど、当時の興奮を作ってくれたのもDA、やっぱ自分の青春アイコンはいつまでも色あせません・・・Kjのフローが私のあの時を思い出させてくれます!!